浅羽祐樹「したたかな韓国 朴槿恵(パク・クネ)時代の戦略を探る」

書評です。

したたかな韓国 朴槿恵時代の戦略を探る (NHK出版新書)

したたかな韓国 朴槿恵時代の戦略を探る (NHK出版新書)

  転換期を迎えた日韓関係を見通す一冊

1987年の民主化以降、経済的にも政治的にも急速に存在感を増した韓国。いっぽうで現職大統領の竹島上陸など「突飛な行動をとる不可解な国」という印象を持つ人も多い。しかし、韓国の政治はじつにわかりやすいルールの下で動いている。韓国の〈政治ゲーム〉を体現するような戦略家・朴槿恵大統領誕生の経緯を検証しつつ、膠着化した竹島領有権問題、慰安婦問題への適切な対処法を提言する。

内容紹介になりますが、著者が大事にしていることは、「韓国は反日」と突き飛ばすのではなく、韓国の政治はとてもわかりやすいルールの中で動いているのであって、そのルールも分からないまま、国民情緒の国であると断定するのは、韓国に対する視野が狭くなってしまうのではないかということです。

この本が出版されたのが2013年で、朴槿恵大統領が誕生した直後になります。その前の韓国は李明博元大統領が現職のまま竹島に上陸するなど、日本に対して挑発的な外交を行った直後です。

新しく朴槿恵大統領が就任する中で、彼女はどのような外交を繰り広げるのか、慰安婦問題は?歴史問題は?という形で、日韓外交を理解するのに必要な知識をこの本は提供します。

いま現在だと、この「したたかな韓国」よりも、「だまされないための韓国」の方が、文在寅大統領の外交を想定しており、そちらを読んだ方が得るものが多いですが、改めてこの本を読むことで朴槿恵時代の外交について理解が深められた気がします。