李鍾元・木宮正史・磯崎典世・浅羽祐樹「戦後日韓関係史」

書評です。

戦後日韓関係史 (有斐閣アルマ)

戦後日韓関係史 (有斐閣アルマ)

戦後から現在までの日韓関係を体系的に記述した、ありそうでなかった教科書的な本になります。著者は李鍾元・木宮正史・磯崎典世・浅羽祐樹(敬称略)という韓国政治研究の最前線に立っている方々が書いた本です。

この本の特徴は外交史ではなく、関係史を記述していることです。つまり政治や外交だけではなく、経済や社会のつながりも記述されており、日韓の文化的交流の経緯も記述されていることが理解の一助になっています。

この本を読んで改めてわかったのは、日韓関係の大きな変数は米中関係だということです。日本は米国との関係を重視しますが、韓国は経済的なつながりから中国と、安全保障的なつながりから米国との関係を構築しなければなりません。この本によって中国の経済規模が巨大になるにつれて、日韓関係がどのような影響を受けてきたのか経緯を知りながら勉強することができるのです。

この本は教科書的な本ですので、日韓関係の事実関係を知りたい時に、辞書的に利用すると重宝するのではないでしょうか。